連載特集:
第一の指標は営業の活動量です(2)

2014年9月5日[連載特集:営業のPDCA]

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営業の活動量は、いわば営業の足腰の強さです。活動量の変化はそれぞれの営業スタッフや営業部門のいわば活力のバロメーターにもなってきます。

しかし、いくら訪問件数を増やそうとしても、時間には限りがあります。訪問件数さえ追求すれば、売上が向上するという業種も少なくなってきています。

むやみに訪問件数だけを追求すると、顧客に迷惑をかける無駄な訪問が増えてしまったり、商談が雑になり、効率が落ち、かえって逆効果になってしまうこともあります。

重要なのは、業種や営業スタイル、また営業目的によって、最適な活動量があり、その最適な活動量の基準をもつことは営業ノウハウにもなってきます。

かつては、零細な小売店の裾野が広く、いずれかのエリアでローラー作戦を実施すれば効率よく顧客への訪問が可能でした。それもあって、営業は足で稼げ、とにかく訪問件数だといわれたものです。今日ではそれが成り立つ業種は少なくなってしまいました。とはいえ、顧客とのコンタクトが営業活動のなかではもっとも重要であることは今でも変わりません。

ただ、しだいにアポなしの訪問は受け付けてくれない企業が増え、さらに資料作成など、一件あたりの商談への準備に要する手間や時間も増え、さらに顧客と顧客が離れていて移動時間が増えるなど、かつてほど訪問件数を稼ぐことはたやすくなくなってしています。

人の活動時間には限界があります。根拠の無い、無理な訪問件数を目標に置いて、ただただ訪問件数をこなすというだけでは、商談の質が低下し、結局は成果があがらないという弊害も起こってきます。最適でもっとも効果があがる活動量を把握することが重要になってきます。

活動量、顧客訪問件数は「無駄」をなくせば無理なく増やせる

活動量が確保するためには、業務のなかに無駄がないかを見つけ、その無駄を排除していくことにつながってきます。たとえば、過度な「報連相」を求めると、打ち合わせや会議が増えてしまい、かんじんの顧客訪問という営業の本質的な活動量が確保できなくなってしまいます。SFAが役立ってくるのは、結果の細部の確認などの打ち合わせなどが、情報の共有化で必要がなくなり、営業会議を効率化することができます。

情報共有が進めば、同じ目的の資料を作成することも減ります。資料を共有し、アレンジするだけなら、資料作成時間が短縮できます。大切なのは誰が、どんな資料をつくったのかを共有することです。

活動量でPDCAをまわせば、なにが営業の活動量を阻害しているかの原因を発見することも可能になってきます。

訪問計画を作成し、アポをとるにしても、アクションコックピット®を利用すれば、過去に同じ日に訪問した顧客も表示されます。また移動効率のよい巡回先グループを登録しておけば、そのグループを呼び出して訪問計画を作成することもできます。巡回の効率性を考えることも、無理なく活動量を確保することにつながってきます。

巡回グループ

営業の活動量(訪問件数)は人の体温や脈拍数、あるいは血圧に似ています。ビジネスが順調であれば、活動量はしっかり安定しているはずです。活動量の変化を見ていれば、部門やメンバーそれぞれが順調なのか、なにかの問題を抱えているのかもわかってきます。

営業のワークライフバランス

労働力の不足が懸念されてきているばかりか、今日では、若い世代では育児、ベテランは介護を抱え、誰もが無理なく、効率的に働き、成果がだせる環境づくり、または働き方が求められてきています。ワークライフバランスの問題です。
その点でも、仕事の効率化が重要になってきますが、活動量はそのバロメーターにもなってきます。

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