営業が何人かいる会社では何年かに一度は担当替えが行なわれます。担当先が固定化すると、仕事がマンネリ化してきたり、また経験の幅も広がりません。担当替えは本人にとっても良い刺激ともなり、発想のリフレシュにもつながります。
また営業担当が固定化すると、得意先との関係が、どうしても属人化してしまい、馴れ合いになったり、その得意先について会社はなにもわからないことにもなってしまいます。金融などでは、それで不正が起ることを防ぐためにも担当替えのローテーションを確実に回します。
だから担当替えを定期的に行なう会社が多いのですが、顧客から見ると、引き継ぎがきちんとなされているか、しっかり顧客管理をしてくれているかなど組織力がもっとも見えてくるのも担当が替わった時です。だから引き継ぎ時は要注意なのです。
それまで足繁く来てくれ、いろいろ情報提供してくれたり、いい提案もしてくれて、そろそろ発注してみようと思った矢先に、その営業担当から新しい営業担当に替わり、挨拶だけはあったものの、その後はとんと姿を見せなくなり、なしのツブテになってしまうこともあるようです。
そうすると得意先は、今度の担当者は売上のあるところしか回らない、うちには目を向けてくれていないので、ちょっと付き合えないとなってしまうのです。得意先が望んでいるのは責任をもって継続して担当としての役割を果たしてくれることで、そうでないなら違う会社に発注してしまいます。
そういった断絶を避け、引き継ぎの問題を解決するのがSFAです。どれぐらいの頻度で、その得意先にどんな商談を持ちかけていたかの履歴が残っています。だから、時間を取らず、しっかり引き継ぎができます。
弊社の「アクションコックピット」の場合、担当替えをまとめて行え、手間をかけずに情報を確実に引き継げます。営業ナビゲーターで前任者の実績に準じた訪問頻度設定を行なっておけば、次回にいつ訪問すればいいかもわかります。
また新任でなれないうちは、アポ取りの際や訪問前に営業ナビゲーターで、得意先をクリックすれば注意しないといけない得意先情報やこれまでの商談履歴を確認でき、どのように商談を持ち込めばいいのかの事前計画も立てることができます。
かかりつけの病院のドクターがカルテで過去の病歴や注意すべきことを確認して診察してくれるので安心できるように、しっかり顧客の立場にたった顧客管理を行なってくれていると感じる会社は、その営業姿勢も、また会社への信頼も高まることはいうまでもありません。
上手にSFAを活用すれば、担当替えで混乱するどころか、逆に得意先からの信頼、また絆を深めるチャンスにもつながってくるのです。