営業のプロフェッショナル化が求められる時代だといわれるようになりました。それは顧客が営業により高度な能力を求め始めたこと、またそれに応える活動ができなければ厳しい価格競争にさらされる時代です。
顧客主義は、多くの企業が掲げていますが、求めれられる中味が変化してきています。顧客が望んでいるのは顧客にとって最大の利益をもたらす価値のある提案、またモノやサービスを提供してくれる企業であることは言うまでもありません。
顧客が欲しいというモノやサービスを真面目に提供するだけでは顧客の満足が得られない時代です。顧客だけでは解決できない課題をともに考え解決の方法を提案してくれる、さらに顧客が気がついていない課題を発見し、それを解決する提案や今までにない製品やサービスを提供してくれ、WINーWINの関係をつくることのできる相手を求めているのです。
その最前線に立っているのが営業です。
そのどれひとつとっても顧客を熟知していなければ実現できません。顧客がほんとうは何を求めているのか、またどこに悩みがあるのかを知りえるもっとも重要なポジションにいるのは営業だからです。また営業は横断的に顧客と接しているのために、生きた業界情報を得ることもできます。
ある営業コンサルタント会社が取引先の営業に望むことを調査したところ、「専門知識と問題解決力」がトップで、つづいて「顧客企業が属する業界に関する知識」だったそうですが、うなずける結果です。
生産財、中間財などのビジネスはとくにその傾向がでてきていますが、消費財などで提供できる製品が決まっていても、どうすればより売れるか、また売り場を活性化でき、効率を上げることができるかの知恵を提供すればライバルとの差別化にもなります。
さらに、顧客のなかに潜んでいるニーズを探るのも営業の役割であり、それを社内に還元し、企業が新しい価値を開発するために水先案内人役割も営業が担っています。
営業のプロフェッショナル化の鍵を握っており、そのスタートに欠かせないのが営業情報、顧客情報の共有化です。
かつても営業は情報を共有していました。しかし、それは営業方針や目標、また自社の製品やサービスに関わる情報や、ライバル情報です。しかしそれらは売手側の情報です。
いま求められているのは、買い手側の情報であり、それは情報共有によってしか、深めることはできません。どのような提案やアクションが、どのような顧客に受け入れられたのかがわからなければ、隠された顧客ニーズも発見できません。
ひとりひとりの得た情報がバラバラで共有されていなければ、顧客の僅かであっての重要な変化も、特殊な出来事で処理され、見逃してしまう結果にもなってしまいます。
また情報を共有することで、ともに仕事の振り返りを通して、営業課題を発見し、改善点を探ったり、どのような提案や営業の方法が有効か組織的に学ぶことも可能になってきます。
足腰を強化するには活動量の基準をもつことが鍵になってきますが、営業の情報力と知恵の力を強化していくためにはまずは情報の共有化をはかること、また情報共有を通して組織で学習するマネジメントが重要になってきます。
営業情報の共有化は、SFA営業支援システムの利用で促進されます。アクションコックピットはさらに、営業日報を通したコメントのやり取りなどのコミュニケーション機能が充実しているのが特長です。