顧客セグメント別の営業活動管理

2012年6月18日[SFAとは]

SFAを活用することで、どのような顧客に、どのような営業を行ったか、その結果や、営業を通して、どのような情報や感触を得たのか、顧客がどのような要望を持っている、あるいはどのようなニーズがあり、そのニーズと現在の製品やサービスとがマッチしているのかどうかなど、顧客接点での出来事の履歴をいつでも引き出せるようにし、またそれを共有することができます。それ自体が重要なことは言うまでもありません。
それがそれぞれの顧客に対してより的確な提案を行ったり、営業の質を高め、顧客満足を向上させる基礎になってくるからです。

SFAはさらに営業活動の改善にも役立ってきますが、どのように営業活動の改善に利用するかは業種やその企業の特長でかなり異なってきます。
製品やサービスにどの程度カスタマイズが求められるのか、あるいは受注にいたるまでにどれぐらいの営業ステップや期間が必要なのか、また社内との調整がどの程度必要なのかなどの、その業種の特徴によっても異なり、また営業のプロセスをどの程度標準化しているのか、また営業活動でなにを重視しているかでずいぶん違います。そのためにSFAをどのように活用するかも企業によって異なっています。

今回から、いくつかの事例をベースに活用方法をご紹介してみます。まずは顧客セグメント別の営業活動管理です。

■顧客セグメント別の営業活動管理

顧客のセグメンテーションは、営業戦略として重要な部分です。どのセグメントにどれだけ営業活動をあてるかの配分を決めたり、またそれぞれのセグメントへの攻め方を定めることで、営業活動にメリハリが効き、営業効果があがってきます。
顧客をセグメントする方法は、ニーズの違い、あるいは、購買時になにが重視されているかなど、さまざまですが、顧客を潜在購買力の大きさと、その顧客での取引シェアでセグメントする方法があります。

例えば、潜在購買力が大きく自社シェアも高い顧客、潜在購買力は高いにもかかわらず自社シェアが低い顧客では、営業のハードルは全く違います。潜在購買力が小さく自社シェアが高い顧客は営業の成功確率は高いものの、重点的に営業攻勢をかけても必ずしも、売上げアップにつながるとは限りません。潜在購買力が小さく、しかも自社シェアが低い顧客もあります。それぞれの、セグメントによって、攻め方は当然異なってきますし、営業効果も異なってきます。一般に潜在購買力にかかわらず、自社シェアの高い顧客は訪問しやすいので訪問件数が偏りがちです。

どの顧客セグメントにどれぐらいの比率で訪問するか、またそれぞれのセグメントに対しての攻め方を計画し、実行してみます。
SFAを利用すると、実際にどのセグメントに、どれぐらいの顧客に、どれぐらいの頻度で営業したかがわかり、計画通りに活動が割り振られたかどうかをチェックし、訪問計画の修正をはかることができます。またそれぞれのセグメントでどのような提案が有効で、またどのような障害があるのかを商談レポートの履歴から探ることもできます。

顧客セグメントを行ない、SFAを使ってPDCAを回すという活用方法です。
次回は営業プロセスの管理について書いてみたいと思います。

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